千葉県匝瑳市下出羽区で毎年8月に開かれる八重垣神社祇園祭。
次世代に残したいと思う千葉文化資産にも選定され、地域の人々に愛され続けているお祭りで、普段は静かな街並みに10の町内から20基ほどの神輿と囃子連が集まります。
八重垣神社祇園祭の伝統

独特な掛け声
笛と太鼓の軽快なリズムに合わせて「あんりゃぁどした」という威勢のいい掛け声とともに街を練り歩きます。
八重垣神社祇園祭特有の囃子は「三川囃子」と呼ばれ、10の町内でそれぞれ違う調べを持っています。
街角に重なり合う10種類の祭囃子はこの土地ならではのお囃子と言えます。
水掛け
八重垣神社祇園祭では普通のお祭りではあまり見かけない水掛けの文化があります。
照り付ける真夏の日差しのもと、バケツを使って勢いよく注がれる水は熱さの中で汗を流す担ぎ手たちに涼をもたらし、更に祭りの熱気を一層高めてくれます。
女性だけの神輿
従来、女性が神輿を担ぐことは許されていませんでした。
しかし、八重垣神社祇園祭では女人禁制の旧例が緩和され、女御輿が繰り出されるようになりました。
この女御輿は全国でも珍しく、女性だけが担ぐ神輿として注目を集めています。
八重垣神社祇園祭の歴史
八重垣神社祇園祭は1697年(元禄10年)から約300年以上の歴史があるとされています。
更に別の古文書によると1713年頃から御輿が担がれるようになったという記述も見られます。
祇園祭特有のお囃子が登場するのは明治中期以降で、その伝承の経過から通称「三川囃子」と呼ばれています。
また、神輿渡御が盛り上がると町同士の紛争が絶えなかったため、解決策として大正時代からは神輿合同渡御が行われるようになり、それが現在でも継承され続けています。
八重垣神社祇園祭開催詳細

開催日時 | 2025年8月4日(月曜日) ・神社神輿宮出 7時15分~ ・女御輿連合渡御 18時~ 2025年8月5日(火曜日) ・御輿連合渡御 11時~ ・神社神輿還御 18時~ |
会場 | 八重垣神社 |
住所 | 千葉県匝瑳市八日市場イ2939 |
お問い合わせ | 匝瑳市観光協会事務局 |
公式サイト | https://www.city.sosa.lg.jp/page/page000941.html |
八重垣神社祇園祭のお神輿渡御に参加・体験したい方を随時募集しています。
詳しくは匝瑳市観光協会事務局へご確認ください。
まとめ
普段は静かな街並みが夏の熱い熱気と共にがらりと様子が変わります。
匝瑳市の夏の風物詩でもあり、千葉県の文化資産にも登録されている八重垣神社祇園祭に是非参加されてみてはいかがでしょうか?